Japan tour report
Farewell Tour 2001・3・9~2001・3・22
2001年の「フェアウェルツァー」のレポートです。このツァーは永遠の思い出となりました。
コンサートのレポートは批評家さん達に任せて、私の周りで見たこと起ったことを中心に書きました。
3月16日(金)福岡国際センター
3月18日(日)名古屋レインボーホール
3月21日(水)大阪城ホール
3月22日(木)大阪城ホール
3月9日(金)横浜アリーナ
公演前にグッズを買おうとしたら長蛇の列。仕方なく並んだら前に見たことのある顔が。
なんと梶原善さんでした。えっ?知らない?たくさんのドラマに出演している名バイプレーヤーです。
この人KISSファンなんでしょうね。帰りにもグッズ売り場の列に並んでました。
ぜひKISSのTシャツを着てTV出演して欲しいですね。
この日の公演は有料リハーサルだと言う人がいます。たしかに観客も少なかったですね。
コンサート中、ポールは両手をあげて観客に大声で叫ぶように煽ります。スクリーンにはレベルゲージが映し出され、
観客が大声で叫ぶとゲージが上がるんですが、なかなか針が振り切れない。
ポールも「ダメだ、こりゃ」と思ったんでしょうね。次の日からはやりませんでした。
エリックもソロの時、スティックで右を指したり左を指したりしてお客を煽ってましたが、反応がもうひとつ。
ポールも苦笑いしてました。で、これも次の日からなし。
あれこれありましたが、KISSは手抜きもせず、すばらしいステージを見せてくれました。
3月10日(土)横浜アリーナ
2001年当時、私はfissel という名前で「fissel firepot」というKISSファンサイトを立ち上げていました。
開場時間前に入り口付近で「fissel firepot」と書いた紙を持って立ってた人をご存知ですか?
それは私です。この紙を見て声をかけてくれる人がいるかと思ったんですが、みんな遠巻きで見てるだけ。
この日はとても寒く、ハマ風が吹き荒れてました。ハナミズは出てくるし、だんだん恥ずかしくなって、
30分くらいでやめました。だれか私を見た人、います?
コンサートが終わってから友人とその友達2人と飲みに行きました。この2人は熊本から来たそうですが、
関西人マッ青のボケとツッコミでとても楽しいコンビでした。
そのうちの1人の女性は、ご主人に頼み込んでやっと横浜遠征をOKしてもらったんですが、
次の日の午前中に帰って来いと言われたそうな。「ホテルで朝ご飯も食べられないんですよ。」と悲しげに言ってました。
もう1人は、隣のテーブルのKISSファンに「エースは日本語をしゃべってましたっけ?」などと話し掛けてました。
するとその隣のテーブルの3人組は「僕達、最初から見てないんです・・・」詳しく話しを聞いてみると・・・
1人が3人分のチケットを預かってて、車だと渋滞に巻き込まれて万が一遅刻したら大変なので電車で来たそうです。
時間も余裕あるし、心は横浜アリーナへ。ルンルン気分で電車に乗っていると、キキーッと急ブレーキ。
何分たっても動かない。そのうちアナウンスが流れて「人身事故のため、しばらく停止いたします」
外に出ようにも駅と駅の間でドアは閉まったまま。10分20分と時は流れ、開演の時間は迫ってくる。
やっと動き出したのは開演時間直前。新横浜の駅に着いたのは7時をとっくに過ぎた頃でした。
横浜アリーナの前で待ってる2人は、会場の中から微かに聞こえる「YOU WANT THE BEST・・!」
KISSが目の前にいるのに見られないくやしさ。外で悲しんでる2人など知らんふりでコンサートは進行してます。
エースのソロが始まった頃、チケットを持った人が走ってきました。
それを迎える2人。まるで映画「DETROIT ROCK CITY」のワンシーンのようです。
(この文章はかなり脚色しています。笑)
3月16日(金)福岡国際センター
この福岡の旅がツァー最大の冒険劇になろうとは、夢にも思ってませんでした。
来日公演全制覇を決めていた私は、当然福岡もチケットを購入予約しました。
チケット代金も送金し、あとはチケットを来るのを待つだけ。
そんな時、妻が「卒園式の日にち、決まったよ。3月17日。」
もしかしてその日は、コンサートの次の日?
ウチの息子が行ってる幼稚園はマンモス幼稚園で、卒園式は朝6時前から並ばないといい席でビデオが撮れない。
時刻表を引っ張り出して新幹線の時間を見ると、福岡発ののぞみ終電は21時8分発。
じゃあ夜行バスは・・天神発21時5分!!公演が終わるのは21時過ぎ。16日中には帰れない・・・
息子とKISSとどっちが大事?もちろん息子に決まってる。息子の晴れ姿を見ておきたい。
それにコンサートに行って、卒園式に行かなかったら一生言われそうだし。
よし!KISSはあきらめよう。そう決心した。
それから何日か後、チケットが届きました。そのチケットに書いてあった席は4列目84番。
4列目なら行きたい!妻にそのことを言うと「17日の朝6時に帰ってこれるなら行っていいよ。」
なんと物分りのいい奥さんなんだ。感謝感謝。
そして西村京太郎の○○列車殺人事件のように真剣に時刻表を見ました。
すると、あった!午後9時46分博多発のこだまで広島に行き、そこで夜行列車に乗り換え大阪に4時29分着。これだ!
コンサートはいつも20分くらい遅れて始まって、2時間少しだから終わるのは9時30分ごろ。
博多駅から国際センターまでタクシーで10分って書いてあったから、
9時40分には駅に着く。5分あれば余裕で間に合う。計算では上手く行くはずだった・・・
いよいよコンサート当日。会社を午前中で早退して、午後5時前に博多駅に着きました。
まずは妻に頼まれたお土産「ひよこまんじゅう」と「福さ屋のカステラ」を買いました。
福さ屋さんでカステラを買っていると、店員さんが「新製品です。お食べください」と
大きな豚まんをくれました。こんなところで豚まんもらってもな~。
仕方なく店の横で立って食べました。でも案外おいしく満腹になりました。
荷物をロッカーに入れて、タクシー乗り場に向かいました。
国際センターへは10分で着きました。計算通りだ。フフフ・・
会場の前はグッズを買う人の行列でいっぱい。そこで会場限定のTシャツとジャンバーを買いました。
開場前だったのでブラブラしてたらサイトでお世話になってる友人Hさんと遭遇。
このサイトにも遊びに来てくれてるYさんやPさんにもお会いできました。
九州の女性は皆さんキレイ!そして情熱的でおもしろい。これを読んだ九州の皆さん。メールしてね。
開場が始まり席を探すと、エース側のサイドステージのちょっと横で、前2列がなかったのです。
つまり4列目は実質2列目。来て良かった(^○^) ここまではすべて順調。
コンサートが始まり、3曲目あたりで前の席にピンクのタイトドレス(←と言うのかな?体にピッタリしたドレスです。)
に首にはファーという女性が現れました。この女性は荷物を置くと即、踊りだしました。
両手を上げて腰をくねり、お尻を振り足ふみをしてます。
ロックのコンサートでこれだけ踊れるとはスゴイ。乱舞と言うのはこのことでしょうね。
KISSも見たいけど、目の前にお尻がフリフリしてたら、そっちも気になります。
それから3~4曲くらい進んだところで、ステージ前のスタッフに何やら耳打ちされ立ち去って行きました。
よかった。これでKISSに集中できる。(本心はちょっと残念)
でも20分くらい経って帰ってきて、エリックのドラムソロでまた乱舞してました。
ドラムソロでこれだけ踊れるというのは、才能なのか?
で、また20分くらい踊ると、どこかへ行ってしまいました。
すると今度はステージと座席の間のスタッフがウロウロしてるエリアに現れました。
そしてステージに繋がる部屋に入ろうとしてます。でもスタッフに何か言われ、諦めて去って行きました。
この女は何者?グルーピーか?昨日メンバーにお持ち帰りされたのか?
コンサートの1部が終わり、アンコールが始まる前にまた私の前に現れました。
この時、この女性の顔を見たんですが、どうせブッサイク!やろと思ってたら、以外にもかわいくて、へへっ感じでした。
それからは最後まで踊りつづけ、コンサートが終わると紙ふぶきを集めて袋に入れて帰って行きました。
あの女性は 誰 ?
いつもコンサートは15~20分遅れで始まりますが、この日は7時ジャストに始まりました。
ラッキー!これなら余裕で帰れる。でもこの油断が命取りでした。
コンサートも順調に進み、アンコールが始まるころ、ちょっと時間が気になったのですが、
やっぱり途中で帰れない。紙ふぶきの中でまみれたい。でも席が端の方だったので、
紙ふぶきは私のところまで来ず、願いは叶いませんでした。
コンサートは9時15分ごろ終了し、さあダッシュで帰るぞ、と思ったのですが、私の席は2列目、出口は最後部。
距離はかなりあるし通路も狭く人も多い。なかなか思うように前に進めない。
やっと会場を抜け出し、表に出るとバスが何台も停まっていて、タクシーがいない!
雨もぽつぽつ降出して来たし、タクシーを探す時間的余裕もないのでバスに飛び乗った。
しかしバスは満員になるまで発車しません。
「早く出発してくれ!」大声を出しそうになるのを必死でこらえてました。
やっと走り出したバスは、雨と金曜の夜ということで、渋滞に巻き込まれてしまいました。
博多駅前になると余計に渋滞しました。でもなんとか進んだんですが、博多駅の横手のほうへ。
「おいおい、どこ行くねん?駅はあっちやぞ」そこにはバスターミナルがあるらしく、
何台もバスが吸い込まれて行きました。バスの料金がわからず、聞く時間も惜しいので、
ポケットにあった小銭何枚か料金箱に放り込みました。
バスを降りると見たこともない風景が・・「ここはどこ?駅はどっち?」
バスが通った道を引き返すと駅を発見!私の乗るこだまは9時46分発。でもすでに時計の針は9時40分を指そうとしています。
バスが着いたのは天神口で新幹線乗り場は反対側の空港口。20年ぶりに本気で全力ダッシュしました。
途中コインロッカーに預けた荷物を取って、またダッシュ。
新幹線のホームに着いたのが9時42~3分。まだ私の俊足ぶり健在でした。
売店でジュースを買って喉を潤したら、おなかが減ってきました。そう言えば、夜食は豚まん1こだけだったな。
弁当屋さんを探したんですけど、この時間にはもうどこもやっていません。
発車までもう時間がありません。あわてて列車に乗り込みました。
座席にすわると、余計におなかが空いてきました。ビュッフェも売店もないので、ひたすら我慢我慢。
11時22分広島に到着。ここで夜行列車に乗り換えます。
広島駅構内で食べ物を探しますが、お店のシャッターは閉じたまま。
改札口ごしに外を見てもやってるのは居酒屋さんだけ。あっ、向こうの方にコンビニを発見。
駅員さんに事情を話して外に出してもらって、コンビニで弁当とおにぎりとお茶を購入。
駅に戻ると、辛抱できずホームでおにぎりを食べてしまいました。
夜中の12時に寒いホームで、ひとりおにぎりを食べている。オレは一体なにをしてるんだろう。
0時10分、夜行列車は私と2~3人の乗客を乗せて出発しました。
車内は8割くらい乗客がいました。案外利用客がいるのに驚きました。
座席には浴衣やハンガーも用意されていました。早速弁当を広げ、食べ始めました。
コンサートで2時間立ちっぱなし、20年ぶりの全力疾走などで疲れたんでしょう、
浴衣に着替えた後は、電車の揺れにもベッドの狭さも気にせず、熟睡してしまいました。
大阪に近づいてきた頃、車掌さんが起こしに来てくれました。JRもサービス満点ですね。
大阪駅では大人数で構内の清掃をしていました。毎朝やってるんでしょうね。
知らない世界を見た感じです。
それから環状線の始発に乗り、鶴橋駅(焼肉で有名ですね)で近鉄に乗り換えます。
鶴橋に着いて近鉄の始発時間を見ると40分後。これはいかんと駅を飛び出しタクシーに乗りました。
家に着いてパンを1枚食べて、幼稚園へ直行。
2時間以上並んで、やっと卒園式が始まり、息子の晴れ姿を見つつ、ちょっと居眠りもしてました。
さあ、明日は名古屋だ~!
3月18日(日)名古屋レインボーホール
名古屋は友人のおかげで最前列で見ることが出来ました。
すぐ近くにスピーカーがあり大音響でした。たぶんこの会場が1番音が大きかったんじゃないかな。
福岡ではエースのサイドステージの近くだったけど、今度はジーン側。
ジーンは会場から飛んできたブラをマイクにぶらさげてご満悦の様子。
でもエースはそれが気になるらしく、はずそうとして下に下げています。
またジーンがやって来て、ブラを元の位置に直す。それを何回か繰り返していました。
ジーンは酒は飲まないけど女好き。
エースは酒は浴びるほど飲むけど女も好き。でもちょっとテレ屋さん。
2人の性格の違いがわかっておもしろかったですよ。
KISSといえば、大量の爆薬ですね。今回の公演は以前より多くの爆薬が使われてましたよね。
曲に合わせてドーン!しばらくすると煙がモワ~と漂ってきました。私の周りにいた全員一斉に「ゴホッ」
そんな場面が何度かありました。でもKISSのメンバーはむせることも無く歌い続けます。
とくにエリックなんか煙で前が見えないのに、ドラムを叩き続けてます。
KISSのプロ根性には頭が下がります。
会場の最寄り駅はコンサート帰りの人で超満員。
電車に乗っていた人は、なんでこんなに乗ってくるのって思ったでしょうね。
そんなギュウギュウ詰めの中、私の前に背中にジーンのイラストを書いた皮ジャンを着た人がいました。
あまりにカッコ良かったんで「その皮ジャン、いいですね~」と声を掛けてしまいました。
その人も最初は、訝しげに私を見てましたが、私も福岡で買ったジャンパーを着てたので、
同じKISSファンだと判ったんでしょう、「これ、妹に書いてもらったんですよ、でも2万円も取られた」
と返事をしてくれました。そして「私は東京ですけど、どちらからこられたんですか?」逆に質問されました。
「大阪なんですよ」と話してたら、別の男性が「私は札幌なんですよ。」友達の輪が広がりました。
10分たらずでしたが、いろいろお話させていただきました。
名前も知らないのに楽しいひと時が過ごせたのもKISSのおかげです。
3月21日(水)大阪城ホール
地元大阪の初日は9列目。コンサートも周りの人の影響で自分の盛り上がり方も違ってきます。
私の左側には女性2人が座っていたんですけど、コンサートが始まって2曲目くらいで、
50代の男女と10代後半の女の子の親子らしき3人が来て、なにか話してました。
どうも女の子達が席を間違えてたらしく、違う席へ移動して行きました。
その親らしき人は娘が心配でついて来てるのか黙って立ってるだけでした。
娘さんはアンコールの前くらいに気分が悪くなったのか、どこかへ行ってしまいました。
少しして心配になったおかあさんも立ち去り、1人残ったおとうさんもつまらないのか何処かへ行きました。
それ以来その親子は帰ってきませんでした。
ノリが悪いと言えば、私の前の席にいたサラリーマン3人組。ファンなのか誰かにチケット貰ったのか、
手拍子するわけでもなく腕を組んだまま立っていました。ロックのコンサートなんだからもう少しノってくれよ~
そのサラリーマンのとなりは、子供にジーンメイクをさせた親子連れ。子供は2~3歳かな?
とてもかわいかったです。手を振ったり歌を歌ったりして、親の影響かな。
そして私の右の席はエースのメイクをしてフルコスチュームのお兄さん。
衣装の肩の出っ張りでツンツン突っつかれるし、横断幕も広げだしたり、おまけにギターまで振り上げてます。
チラッと後ろを見ると、お医者さんとナース2人が!この人たち私がサイトでお世話になってる方たちでした。
ナースのうち1人は、本当の看護婦さん。ナースの衣装は通信販売で買ったとか。
そりゃ勤務先の白衣は着て来れませんわな。
この日は私は参加しているサイトのオフ会がありました。東は東京、南は熊本までKISSファンが集まりました。
チャットや書き込みでは知っているんだけど、顔は知らない人がほとんど。
自己紹介をすることになったんですが、fisselだなんだと日本人とは思えない名前ばっかり。
周りにいたお客さんは、こいつら何者や?と思ってたでしょうね。
もっといろんな方とお話したかったんですけど、楽しい時間は短く感じました。
たとえば解散延期コンサートとか大きなイベントがない限り、これだけの人が集まることはないでしょう。
本当に貴重な時間を過ごさせていただきました。
来日公演のいよいよ最終日。この日
私はラッキーにも最前列をゲットできました。
座席はポールがターザンになって飛び立つところ、サイドステージよりやや中央寄り。
最前列だからメンバーの投げるピックがいくらでも取れそうと思うでしょ。
ところがピックは頭の上を越えて後ろのほうへ。たぶん5列目くらいが一番飛んでくるんじゃないかな。
ジーンやポールはあっちこっちにピックを投げるんだけど、エースは特定の方向にしかピックを投げません。
その方向を見てみると、ステージと客席の間のスタッフエリアにいる外人の女性に投げてました。
その女性のキレイなことったらありゃしない。スリムなボディに小さな顔。
ハリウッドスターかスーパーモデルみたい。エースの奥さん?新しい恋人?
あんなキレイな女性は私の奥さんの他に見たことない。(ちょっとお世辞)
その女性はエースの写真ばかり撮ってました。生写真で売るのかな?(ちゃうちゃう)
最前列という事で、スタッフの仕事ぶりもよく見えました。
ポールがターザンになる時、スタッフは天井からぶらさっがてるロープを受け止め、
ポールの足に輪がはまるように気を使い、サブステージから帰ってきた後もロープがブラブラしないように受け止めてました。
そのロープを受け止めた腕一面には大きなTATOOが。逆らったらこわいだろうね。
最後に「ロックンロール オールナイト」でステージがせり上がるのですが、
その準備は第一部が終わって、アンコールが始まるまでの間にしてしまうのです。
ステージを上げるためのボンベを調節し、メンバーが落ちないように背もたれをつけます。
その手際のいいこと。スタッフあってのコンサートですね。
これが私のツァー記録です。福岡が長くなったのは、特にいろいろあったらからね~
97年に来日した時は、全公演行ったけど、今回は東京へは行きませんでした。
日にちが合わなかったのと、席がイマイチだったからです。
でも東京に行った人は「やっぱりドームは違う。どんな席でも見ておくべきだ」と言ってました。
そんな言葉を聞くと行けばよかった、とちょっと後悔してます。
もしまたKISSが来日したら、やっぱり全公演行くでしょうね。